代表者インタビューMatsushiro Beekeeping Co., Ltd.

代表者インタビュー

私のなかでは、ゴールは夢のまた夢 

「人間の勝手な思い込みやとっさの判断で、物事を決めてしまうと、結果はうまくいきません」と話す依田さん。
生き物と自然相手の養蜂は、仮説をたて、検証し、解を見いだす、丁寧かつ謙虚な姿勢が欠かせません。
「父の背中に学ぶ」「養蜂との向き合い方」「転地養蜂のこと」では歴史をひもときながら、「商品へのこだわり」「今後の展望と課題」では現状について、語っていただきました。 

父の背中に学ぶ

義父から養蜂のことで何か教えてもらった記憶はないんです。朝から晩まで働きづめで、疲れ知らずの強者でした。新潟県の秋山郷に蜜をしぼりにいくと、終わって山から下りてくるとすでに暗くなっています。途中で夕食をとって帰宅できるのが11時ころです。それでも翌朝は5時に起きて、作業の準備をして7時には家を出ていました。
 
デスクワークと違って、養蜂の仕事は重い巣箱を何十個も持ち運ぶこともあるし、一斗缶だって、正式には24キロだけど少し余分に入れれば27,28キロにはなります。そういうのをいくつもトラックの荷台に上げたり下ろしたり、毎日、寸暇を惜しんで働いていました。私はその姿をみて、感心していたものです。義父に限らず、昔の人というのはすごかったです。 

養蜂との向き合い方

毎年気候も変わるし、自然環境も変わってきます。ミツバチは生き物ですから、蜂の状態だって毎年変わってきます。だから、私たちができることは巣箱全体の状況をよく観察し、何か問題があればすぐ対処して、ミツバチが元気に働ける状態にもっていくことが大切です。言葉にするのは簡単ですが、一人前になるまで10年はかかります。義父の仕事ぶりを見てきていますから私も最善は尽くしますが、壁にぶつかることも失敗も経験しました。それでも試行錯誤しながら、何とか乗り越えてきたところです。ここまでやればいい、という終着点は養蜂の場合もありません。50年間やっていても、極めたことはひとつもなく修行の道は続いています。

 ただ、ここまで私一人でやってこられたのかといえば、そうではありません。職人気質の従業員にも支えられました。養蜂場設置に際しても、周辺の地域住民の協力がなければ養蜂の事業は成り立ちません。そして、何より長野県の豊かな自然に囲まれての仕事も性に合っていました。四季折々の鳥や虫の鳴き声や樹木や野の花の美しさは心を和ませてくれます。そして、私の周りには常にミツバチたちの生命が元気に躍動していました。
 
長野県の養蜂家は、それぞれが持てる知恵と工夫でがんばってやっています。自分でも気づかなかったことや、上手なやり方を知っている人はたくさんいます。養蜂家のさまざまな集まりや研修会などを通して情報交換することも大事です。一人でできないことでも仲間同士で知恵を出し合えば、解決方法も自ずと見いだされることでしょう。 

転地養蜂のこと

三重県の転地養蜂のことを話しましょうか。当時、北信地域の多くの養蜂家は冬の間、太平洋側の暖かいところで転地養蜂を行っていました。私は三重県の小さな海辺のまち(旧・紀伊長島町、現・紀北町)に通っていました。夜早めに発って途中で仮眠をとり、早朝現地に到着します。片道12時間の長旅は、難所木曽路を越えていくものでした。漁業の盛んな現地では釣り宿を定宿にしていました。

2月から4月半ばまでの間、定期的に給餌と蜂の様子を見に足を運ぶわけですが、後背地は森になっていて、目の前には太平洋が広がっていました。冬とはいえ明るい陽ざしと緑輝く森、信州では見られない風景が広がっていたものです。

今後の展望と課題

ドイツ人のお客さんから聞いた話では、東ヨーロッパでは昔からそばの蜜を料理に使っていたそうです。ただ稀少価値もあって価格もお高いとか。秋、地元戸隠で開催されるそばのイベントでは、お土産としてそばみつも販売され、お客さんの反応も良いと聞いています。また、はちみつを扱う問屋さんや個人の顧客からの引き合いも多くなりました。そばみつの量をこれまで以上に確保していくことが必要になっています。

 アカシア蜜でいえば、蜜源の確保と保全も重要です。昨今、河川氾濫や堤防決壊が起きたことで、河川敷の樹木のあり方が問われるなかで、伐採計画は各地で進んでいます。この先、養蜂を持続可能なものにしていくためには、密源を守り育て、人材育成にも目を向けなければなりません。私たちは、これを養蜂家(業)全体の問題としてとらえる必要があるのです。

千曲川沿いの自然豊かな風土が育むアカシア蜜と、戸隠産の栄養価豊富でマイルドなそば蜜を、これからハニープラントさんと協力し、しっかりブランド化して、多くのお客さんのもとへお届けしたいと思います。 


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国産はちみつへのこだわりMESSAGE

国産はちみつの自給率は7%程度とも言われ、本物の日本のはちみつを口にしたことのない方が増えています。それどころか、はちみつはミツバチたちが色々な花から集めた蜜からできている、ということを知らないお子様が多い、というショッキングなお話をある養蜂家様から伺いました。
ハニープラントは、ミツバチたちが命をかけて集めた自然からの贈り物にできるだけ手を加えず、本物のはちみつだけが持つ自然のままの香りと味わいを安心してお楽しみいただきたいと考えています。そして、いつもの食卓に、あたりまえのようにお好みの国産はちみつが添えられている、そんな風景を思い描いています。
お届けするはちみつは、すべて国産の「生はちみつ」です。水分を飛ばすための加熱を行っておらず(非加熱)、添加物・着色料・保存料・人工甘味料を一切使用していません。
「生はちみつ」には、ブドウ糖・果糖などをはじめ、10数種類のビタミン類、カルシウム・鉄など27種類のミネラル、さらにアミラーゼなど約80種類の酵素、乳酸菌など、健康の源となる栄養がたっぷり含まれています。
ティースプーン一杯の幸せを、一人でも多くの方に味わっていただきたく、各地の提携養蜂家様とともに、選び抜かれたはちみつだけを大切にお届けしているのです。
※はちみつが結晶して固まってしまった場合は、風味や栄養が損なわれないように、容器の蓋をはずし45℃以下のお湯で湯煎してください。
(注)1才未満のお子様については腸が未発達のため、はちみつの摂取により『乳児ボツリヌス症』を引き起こす危険性がありますので、決して与えないでください。